1997年12月号

Newton でのインターネットメール

今月は、Newton でのインターネットメールについてお話しよう.ご存知のようにように Newton では Newton Internet Enabler (N.I.E.) というファイルを使用することによって、英語環境ではメールの交換はもちろんのこと、ウエッブのブラウズもアプレットの追加でサポートされている.ただし問題点は、日本語が通るメーラーが用意されていなかったことにあった.

この分野に、(株)エヌフォー有限会社ファクトリーが相次いで製品を発表したので、現在は使用環境にあわせての選択が可能になった.まずは、既に発売されているエヌフォーの UniMail 1.0 からご紹介しよう.何といっても UniFEP の開発元だけあって、このアプレットこそが世界初の Newton 用日本語インターネットメーラーである.

UniMail 1.0
特徴としてあげられるのは、N.I.E. を使用していないので容量が軽く、しかもNewton OS1.xでも動作する点(但し、Original MessagePad は不可)にある.すなわち、内蔵メモリのみで利用ができるので、カードモデムの使用も可能だ.PHS や携帯電話用の通信カードも使えるので、MessagePad と電話のみでモバイルアクセスが可能である.

通信カードを利用すればシリアルポートが空くので、純正の Newton Keyboard を接続して、快適な入力ができる.加えて、メールの送受信には標準添付の J-Table と ConvertUniJ を使用するので、比較的軽快に動作する点も魅力の一つである.

但し難点もある.回線経由でログインし、Unix のシェルが使えるプロバイダでないと利用できない点だ.現在のところリムネット以外は全滅である.

Factory Mail for Intenet (仮称)
一方、ファクトリーから発売予定の Factory Mail for Intenet (以下、iMail と略称)は、N.I.E.を利用したメーラーであり、Eudra のように一般的なプロバイダで利用できる.ただし、N.I.E. は内蔵メモリにインストールしなければならないのでフォントをカードに移さざるを得ず、カードモデムを利用する場合には、少々面倒な操作をしなければならない.もちろん、外付けモデムを利用すれば全く問題ない.

今回は正式リリース前の評価版をお借りしてのインプレッションなので、製品版とは異なる点があることをあらかじめお断りしておこう.

UniMail は Unix のシェルを利用するため設定が少々面倒で、簡単なスクリプトを組まなければならないのに対し、N.I.E. を利用する iMail では通常のインターネット接続と同様に、N.I.E. の簡単な設定で利用することができる.

Notes に書いたメモをルーティングボタンからメールすることもできるし、便利なメール用のステーショナリーも付属しているので、New ボタンからメールスリップをワンタップで立ち上げることも可能である.

Apple Computer Inc. が運営してた BBS の、eWorld を覚えているだろうか、Apple 独自の BBS を利用することによって、 Newton ではテキストのみでなく、手書きの絵や地図など、絵や図を含むメールを交換する事が出来た.今回の iMail では MIME の変換モジュールも付属しているので、絵メールが復活した点も大きな魅力である.

UniMail は独自のブラウザを立ち上げる事によって、そこからメールの送受信操作やブラウズの操作が一括してできる.iMail は Newton OS 標準のインターフェースに従って、送信簿(OutBox)受信簿(InBox)を経由してやりとりをしなければならないが、Notes から直接の送信や、絵メールさえもサポートされている.

では結論としてどちらを選択するのが良いのだろうか?カードモデムで手軽に使えるが、プロバイダに制限があり、当初の設定が少々面倒な UniMail か、プロバイダを選ばず使えるが、カードモデムでは手間のかかる iMail か?

結局はリムネットのユーザーなら UniMail を、その他のプロバイダを利用しているなら iMail を選ばざるを得ないというのが結論であろう.


この文章は1997年11月18日発売のMACLIFE誌に掲載された記事です。従って現時点での情報と異なる点があることを予めご了承ください。